
このコラムでは主に、Pythonを使ったネットワークの自動化をしたいというエンジニアの方向けに、Pythonとネットワークの自動化についての最新情報やPythonとネットワークの自動化基礎検定に関する内容を取り上げていきます。
最近は、ネットワークの話題でもAIという言葉を目にする機会がずいぶん増えてきました。とはいえ、現場で働くネットワークエンジニアにとって本当に気になるのは、「新しい技術が出てきた」ということ自体よりも、それによって日々の保守運用がどう変わるのか、自分は何を身につけておけばよいのか、という点ではないでしょうか。
だからこそ今は、派手なキーワードを追うよりも、現場の仕事と地続きで考えられるネットワーク自動化の入り口を持っておくことが大切になってきています。
AI in RAN実証が示した、ネットワーク運用の変化とは
2026年8月、ソフトバンクとエリクソンは、ソフトバンクの5G商用ネットワークでAI in RANの機能の有効性を実証したと発表しました(※1)。
実証の中心は、AIネイティブなリンクアダプテーション用スケジューラーで、無線品質の最適化にAIを生かす流れを感じさせる内容です。少し前まで自動化というと、設定投入や定型作業の効率化を思い浮かべる方が多かったように思いますが今は、ネットワークの状態を見ながら、よりよい方向へ運用を近づけていく考え方が強まってきています。
こうした流れは一部の先進事例だけではなく、業界全体の方向性とも重なります。
Gartnerは、従来の装置や回線中心の監視から、トラフィックの監視や分析を通じてサービスの価値を見ていく方向が重要になると示しています(※2)。また、NVIDIAの2026年調査でも、調査回答者の89%が今後12か月でAI関連支出を増やす予定と答えており、AI活用が通信業界全体で加速していることがうかがえます(※3)。
これからのネットワークエンジニアには、「設定する」だけでなく、「見て、気づいて、整える」力がこれまで以上に求められていきそうです。
(※1)https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2026/20260820_02/
(※2)https://www.gartner.co.jp/ja/newsroom/press-releases/pr-20251204-network-trend
(※3)https://blogs.nvidia.com/blog/ai-in-telco-survey-2026/
ネットワークエンジニアがPythonネットワーク自動化で最初に取り組むべきこと
ただ、初心者のネットワークエンジニアが、いきなりAI in RANのような先端テーマに踏み込む必要はありません。むしろ最初は、毎日の保守運用の中にある小さな手間に目を向けるほうが自然です。たとえば、ログの取得、状態確認、設定差分のチェック、障害が起きたときの情報整理。こうした作業はひとつひとつは地味でも、積み重なると時間がかかりますし、確認漏れも起こりやすい部分です。
そこで効いてくるのがPythonです。ネットワーク自動化というと大きな仕組みを作る話に見えがちですが、最初の一歩としては、身近な確認作業を少しずつ自動化してみるだけでも十分価値があります。Pythonによって状態監視やログ取得、通知など、日常運用に近いところで自動化の効果が実感できます。大きな理想から入るより、まずは自分の仕事の中で「毎回同じことをしている作業」をひとつ見つける。それくらいの始め方が、長く続く学びにつながるのだと思います。
AI時代に、Pythonのネットワーク自動化の土台が必要な理由
AIが進化すると、「そのうち全部AIがやってくれるのでは」と感じることもあるかもしれません。けれど実際には、AIをうまく生かす前提として、現場の情報を集めること、整理すること、繰り返し作業を安定して回せるようにすることが欠かせません。
だからこそ、Pythonによるネットワーク自動化の基礎は、むしろこれからのネットワークエンジニアにとって大事な土台になります。
JPNICや総務省の資料を見ても、ネットワーク人材の確保や育成、学びの入口づくりが重要なテーマになっていることがわかります(※4)(※5)。次々と進化するAIの話題を追うだけでなく、目の前の保守運用を少し良くする力を身につけていくことが、結果として将来の選択肢を広げてくれるはずです。いきなり難しいところを目指さず、まずはPythonとネットワーク自動化の基礎をしっかり押さえること。その学びの目標として、「Pythonとネットワークの自動化基礎検定」のような形を活用すれば、実務とのつながりも見えやすく、次の一歩にしやすいのではないでしょうか。
(※4)https://www.nic.ad.jp/ja/topics/2026/20260724-01.html
(※5)https://www.soumu.go.jp/main_content/001081299.pdf
▼ Pythonとネットワークの自動化基礎検定
Pythonとネットワークの自動化基礎検定では、合格体験記を合格者の方に頂いております。これから試験を受験されたいと思っている方はぜひ参考にしてみてください。





