「3年目エンジニアのキャリア戦略:自動化スキルで差をつける」

こんにちは、穂苅智哉と申します。

このコラムでは主に、Pythonを使ったネットワークの自動化をしたいというエンジニアの方向けに、Pythonとネットワークの自動化についての最新情報やPythonとネットワークの自動化基礎検定に関する内容を取り上げていきます。
3年目を迎えたネットワークエンジニアの皆さんは、キャリアの重要な分岐点に立っているかもしれません。基本的な業務には慣れたものの、「このままで大丈夫だろうか」「同期と差をつけるにはどうすれば良いか」といった悩みを抱えているのであれば、Pythonを活用したネットワーク自動化スキルについて身につけていくことをおすすめします。

転職市場が物語る「自動化人材」の価値

まずは2024年の転職市場データを見てみます。リクルートの調査(※1)によると、求人市場は引き続き活況で、求人数はコロナ禍前の約2倍の水準に達しています。特にITエンジニア領域では、転職求人倍率が2.82倍と高水準を維持しており、優秀な人材への企業の渇望が見て取れます。
注目すべきは、国内ITエンジニア求人の約38%がPythonスキルを募集条件に含めているという現実です。しかも、Python × ネットワーク自動化のスキルセットを持つ人材の年収レンジは480万円〜540万円からスタートし、経験とスキル次第で大幅なアップが期待できる状況となっています。
(※1)https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20250310_work_02.pdf

差がつく瞬間は、「自動化

3年目という時期は、エンジニアとして最初の大きな差別化ポイントではないでしょうか。多くの同期が従来のCLI操作に慣れ親しんでいる中で自動化スキルを身につければ、圧倒的なアドバンテージを手に入れることができます。実際に、自動化スキルを持つエンジニアの差別化要素を見ていきます。

1つ目は作業効率の革命的改善です。
手動で数時間かかっていた設定作業を数分で完了できるようになります。これにより残業時間が大幅に削減され、より戦略的な業務に時間を投資できるようになります。

2つ目はトラブル対応力の向上です。
障害発生時の情報収集や初動対応を自動化することで、迅速かつ正確な復旧作業が可能になります。これは現場での信頼度に直結する重要な要素です。

3つ目は提案力の強化です。
「こんな作業も自動化できます」という具体的な改善提案ができるようになり、上司やプロジェクトマネージャーからの評価が格段に向上します。

社内での存在感を高める自動化提案のコツ

3年目のエンジニアが社内で注目される最も効果的な方法は、小さくても確実な成果を積み重ねることです。以下のようなアプローチが効果的です。
まず、業務の問題を見つけることから始めましょう。毎日の定型作業、手動でのログチェック、設定バックアップなど、「面倒だな」と感じる作業こそが自動化の絶好のターゲットです。
次に、ROI(投資対効果)を数値で示すことが重要です。「この作業を自動化すれば、月20時間の工数削減が可能です」といった具体的な効果を示すことで、上司の理解と支援を得やすくなります。
最後に、段階的な実装を提案しましょう。いきなり大規模な自動化を目指すのではなく、「まずは部分的に自動化して効果を検証し、その後全体に展開する」というアプローチが受け入れられやすいです。

次のステップは、DevOps・クラウド領域

自動化スキルを身につけた3年目エンジニアにとって、次の大きなキャリアステップはDevOpsエンジニアやクラウドエンジニアへの転身です。これらの職種は需要が高く、年収アップの可能性も大きい領域となっています。

DevOpsエンジニアの場合、ネットワーク自動化の経験は非常に価値の高いスキルとして評価されます。
CI/CDパイプライン、Infrastructure as Code(IaC)、コンテナオーケストレーションなど、現代的な開発運用手法の多くがネットワーク自動化の考え方と共通しているからです。

クラウドエンジニアへのキャリア拡張も、同様に有望な選択肢です。AWS、Azure、GCPといったクラウドプラットフォームでは、ネットワーク設定の自動化が当然のものとして求められており、Pythonによる自動化経験は大きな武器となります。

ネットワークエンジニアがPythonを学ぶことによるアドバンテージは大きい

特別な開発経験がなくても、Pythonはネットワークエンジニアにとって十分習得可能な言語ですし、非常に強力な武器にもなります。
Pythonを使ったネットワーク自動化のスキルを身につけるためには、体系的な学習と実践が必要です。
そこでおすすめなのが、「Pythonとネットワークの自動化基礎検定」です。この検定は、Pythonを用いたネットワーク自動化の基礎から応用までを体系的に学ぶための認定試験です。受験することで、実務に役立つスキルを身につけることができ、キャリアアップにもつながります。
この検定試験は、主に配属前から配属3年目程度のネットワークエンジニアで、ネットワーク自動化の構築・運用を担当する方が自分の知識を試していただくものになっていますので、基礎部分の理解がしっかりできているかどうかを確認するためにおすすめです。

ご興味のある方は、ぜひこちらのページもご覧ください。
https://network-engineer.jp/pynet_basic

Pythonとネットワークの自動化基礎検定では、合格体験記を合格者の方に頂いております。これから試験を受験されたいと思っている方はぜひ参考にしてみてください。
Python とネットワークの自動化基礎検定合格体験記

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