
こんにちは、穂苅智哉と申します。
このコラムでは主に、Pythonを使ったネットワークの自動化をしたいというエンジニアの方向けに、Pythonとネットワークの自動化についての最新情報やPythonとネットワークの自動化基礎検定に関る内容を取り上げていきます。
「システム障害で売上システムが停止。復旧まで6時間。損失額は数百万円。」
このような事態が、2025年の今、多くの企業で現実となってきています。デジタル依存が加速する中、たった1件のネットワーク障害が数百万円規模の損失を生む時代です。しかし、Pythonを活用した自動化による予防戦略で、この危機を未然に回避できる企業が続々と現れています。
企業で気をつけるべき「見えない損失」の恐怖
経済産業省が2018年の「DXレポート」において警告している「2025年の崖」問題があります。2025年の現在崖が始まってしまった状況です。ですので急いで解決策を検討して実行する時期となりました。
2025年の崖は、2025年以降にITエンジニアの不足やシステム老朽化などによる損失拡大が懸念されるという問題のことです。「メインフレーム」と呼ばれる大型コンピューター、そこで動くCOBOLなどの言語の技術者不足などによってシステム更新作業の難易度がかなり上がってしまっている状況です。
2018年当時の発表としては、こういったIT人材不足とシステム老朽化により、最大で年12兆円の経済損失が予測されていました。(※1)この数字は今や個々の企業レベルでも深刻な影響をもたらしています。
国際的な調査によると、ネットワーク障害による損失は1件あたり数十万~数百万ドルに達するケースが報告されており、これは企業にとっては存続に関わる深刻な問題となっています。(※2)
(※1)https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB256FK0V20C24A9000000/
(※2)https://www.netbraintech.com/ja/blog/network-outages-network-fears/
実際に、2024年のサイバー攻撃事例を見てみます。
大きな事例では株式会社KADOKAWAがサイバー攻撃の影響により、2025年3月期に特別損失を約24億円計上すると発表しました。(※3)
さらに、2025年のランサムウェア被害による経済損失は過去最大規模に達しており、平均要求額も急激に上昇している状況です。2025年第1四半期の統計データで、身代金要求額は平均で5000万円に達し、前年比で30%増加ということです。更に、システム復旧までに平均18日間、45%の企業では情報漏洩という二次被害も発生している状況です。(※4)
これらの事例から、セキュリティに関する意識や対策を高めていく必要性がよく分かりますが、その1つ
としてネットワークセキュリティと安定運用もとても大事であることも忘れてはなりません。
(※3)https://www.kadokawa.co.jp/topics/13832/
(※4)https://synplanning.com/blog/cs_rsm_02/
ネットワークセキュリティは従来の対応から、自動化運用を取り入れることで障害を事前予防
従来のネットワークセキュリティは、おそらく「障害発生 検知 対応 復旧 予防措置」といった流れ→→→→で事後対応については対策が取られてきたのではと思っています。しかしこれだと障害時の復旧に時間がかかってしまい、それに応じて被害額も増加してくることや、人も不足している中では対応が厳しくなってきています。
それであれば、人手を介さずとも自動化で事前予防をしていける体制を作ることが重要となります。
ここで利用しやすいのは「Python」を使った自動化です。
Pythonは、自動化・機械学習・AIなど様々な用途で利用がされます。これを使うことで、事前検知を機械学習を使って自動化することもできるでしょう。事前予測事前対応がされると障害発生の可能性が大きく下げられるため企業を守ることになります。
その他にも、復旧の自動化や自動修復なども実現していくでしょう。
これらのためにも、インフラやネットワークを担当している部門やエンジニアの方はPythonという武器を身につけることで企業に貢献し自分の市場価値も大きく上げることができるようになります。
Python をネットワーク自動化の観点で学ぶには
Pythonを使ったネットワーク自動化のスキルを身につけるためには、体系的な学習と実践が必要です。
そこでおすすめなのが、「Pythonとネットワークの自動化基礎検定」です。この検定は、Pythonを用いたネットワーク自動化の基礎から応用までを体系的に学ぶための認定試験です。受験することで、実務に役立つスキルを身につけることができ、キャリアアップにもつながります。
この検定試験は、主に配属前から配属3年目程度のネットワークエンジニアで、ネットワーク自動化の構築・運用を担当する方が自分の知識を試していただくものになっていますので、基礎部分の理解がしっかりできているかどうかを確認するためにおすすめです。ご興味のある方は、ぜひこちらのページもご覧ください。
https://network-engineer.jp/pynet_basic
Pythonとネットワークの自動化基礎検定では、合格体験記を合格者の方に頂いております。これから試
験を受験されたいと思っている方はぜひ参考にしてみてください。



