IPv6 対応とはなにか?そもそも論を理解してみる

こんにちは、穂苅智哉と申します。

このコラムでは、主に IPv6 を扱う・これから扱いたいインフラエンジニア向けに、IPv6 につい
ての最新情報や IPv6 検定基礎試験に関する内容を取り上げていきます。今回は、Web サイトのIPv6 がそもそも何なのか?という部分を取り上げていきます。ところどころで理解をしていることも大事なのですが、大枠をつかむというのがとても重要だと思っています。

IPv6 対応って聞くけど結局どういうものなのか?

まず、「Web サイトのIPv6 対応って結局何なのか?」についてです。
IPv6 の動きが始まった理由は、主流なIPv4 のIP アドレス枯渇問題です。インターネット利用者は増え続けている中で、従来のIPv4 では対応が難しいことが分かりました。そこで、新しい仕組みとして、IPv6 が登場し普及をしてきています。

それでは、IPv6 とIPv4 は何が違うのかですが、一見IPv6 はIPv4 の進化版でどちらも似たようなものだと思ってしまいがちです。しかし、IPv6 とIPv4 は仕組みが異なるプロトコルで、IPv6 とIPv4 が直接通信を行うことはできません。つまり互換性がないのです。 そのため、IPv6 にはIPv4 のみに対応したサイトへのアクセスが不可能という事態が発生します。

通常は通信のリクエストがあるとDNS にて名前解決が行われます。しかし、IPv6 だけを利用する場合は、IPv6 アドレスの名前解決が行われますし、IPv4 だけを利用する場合は、IPv4 アドレスの名前解決が行われます。IPv6 とIPv4 をどちらも使える場合には、両方の名前解決が行われます。
このIPv6 とIPv6 どちらを使うのかは、サーバ側ではなくユーザー側で判断されます。ユーザー側のアプリケーションやOS によって判断し、対応するプロトコルを利用しています。

しかしこれからの世の中の流れを見ると、確実にIPv6 の数が増えてきますので、サービス提供側はサーバやアプリケーションに関して、IPv6 の対応についても気を配る必要があると言えます。
現状では、 IPv4 over IPv6 というどちらのプロトコルでも通信が対応できる技術もありますのでご興味があれば調べてみることをおすすめします。

日本でも世界でも広がり続けている IPv6


そんなIPv6 ですが、利用数は増え続けています。Google が提供しているIPv6 の採用状況を見ると、2024 年2 月25 日時点で世界では43.36%の普及率となっています。グラフを見ても確実に増加しているのが分かります。
参考:IPv6 統計データ – Google
ちなみに、日本は50.23%ですので世界の中ではIPv6 の普及が進んでいる国です。その他、今後爆発的な発展が予想されているインドは72.02%の普及率で世界をリードしています。今後のIPv6 の広がりは確実ですので、適切な知識を持っておくことは重要と言えますね。

IPv6 の専門知識の取得を評価できる、「 IPv6 基礎検定」

IPv6 の普及が進む中で、IPv6 を理解している技術者の高い需要を反映し「IPv6 基礎検定」ができました。これは、インフラやIPv6 の基礎が理解できているのかを試すための試験で、初級ネットワークエンジニア、ネットワークの運用管理を行う方を主な対象としています。ご自身の能力を確かめる場としてちょうどいいと思いますので、ご活用してみてください。
ご興味のある方は、ぜひこちらのページもご覧ください。
https://network-engineer.jp/ipv6basic
IPv6 検定では、合格体験記を合格者の方に頂いております。これから試験を受験されたいと思っている方はぜひ参考にしてみてください。
https://network-engineer.jp/archives/category/taikenki/ipv6goukaku

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