「IPv6基礎検定」を2023年4月3日より全国350か所で実施~先着100名に教科書をプレゼント~

ネットワーク関連の検定試験を運営する一般社団法人日本ネットワーク技術者協会(本社所在地:東京都世田谷区、代表理事 吉政忠志、以下、日本ネットワーク技術者協会)は、小川晃通氏問題作成によるIPv6基礎検定を2023年4月3日より全国350か所で実施することを発表いたしました。

■実施の背景

IPv6が普及する中(Google社公開統計データによると2023年3月1日現在、IPv6の普及率は48.8%)、IPv6を理解したネットワークエンジニアを育成する際のメジャメントが必要と考え、IPv6検定を立ち上げることにいたしました。

引用元:https://www.google.com/intl/ja/ipv6/statistics.html

エンタープライズ環境におけるIPv6のデプロイについて紹介しているRFC 7381では「IPv6 はIPv4 よりもセキュアというわけではない(IPv6 Is No More Secure Than IPv4)」という章があります。 その章ではIPv6 がIPv4よりセキュアというわけではないと明記されています。そしてIPv6 にとって最大の脅威は、セキュリティを確保しながら運用できる経験者が不足していることであるとも記載されています。

IPv4アドレスの枯渇とともにIPv6対応が求められる環境が確実に増えています。 IPv6を理解したネットワークエンジニアが増えることで、IPv6対応がスムーズに行えるようになるとともに、IPv6を知らないことで発生するようなセキュリティや運用上のリスクを回避もしくは軽減できようになります。

そこで当協会は、IPv6の専門知識をもったネットワークエンジニアを育成する機運を高めるべく、IPv6検定を立ち上げることにいたしました。

■IPv6とIPv4の違い

IPv4とIPv6の最大の違いはIPアドレスにおいて、IPv4アドレスが32ビットであるのに対してIPv6アドレスが128ビットであることです。 そのほかに、IPヘッダのフォーマット、IPアドレス体系、IPアドレスの自動設定、ICMPの役割など、さまざまな点が異なります。 IPv4とIPv6は全く異なるプロトコルであるため、IPv4とIPv6の間に直接的な互換性はありません。 ネットワークとしてもIPv4インターネットとIPv6インターネットは別のネットワークです。

■「IPv6基礎検定」試験について

試験名称:IPv6基礎検定(英名:IPv6 Engineer Qualifying Basic Examination)

対象:初級ネットワークエンジニアとネットワークの運用管理を行う方

※初級ネットワークエンジニアとは:インフラエンジニアとしてネットワークの基礎知識がある方

概要:IPv6の基礎的な知識を問う試験

主教材での想定学習時間:約40時間を想定

設問数:40問

受験時間:60分

合格基準:70%正解

受験期間:通年

受験料金: 1万円(税抜き)

試験会場:全国350か所のCBT-Solutionsテストセンター

お申し込み:以下のCBT-Solutionsのページより試験概要をご確認の上、お申し込みください。

https://cbt-s.com/examinee/examination/IPv6_basic

※3月15日正午公開予定

主教材:

プロフェッショナルIPv6第二版

出版社:ラムダノート

価格:税込5,500円

※電子書籍は無償。詳細は以下をご覧ください。

https://booth.pm/ja/items/913273

※IPv6上級検定も同じ主教材を使用する予定です。

出題範囲:

書籍「プロフェッショナルIPv6第二版」の中から出題しますが、出題比率は調整中です。

出題内容出題数
1:IPv6概論第2章 IPv6概論 第3章 IPv6アドレス体系 第4章 IPv6パケットの構成16問
2:ICMPv6、Neighbor Discovery、IPv6アドレスの自動設定第5章 ICMPv6 第6章 近隣探索プロトコル 第7章 IPv6アドレスの自動設定 第8章 DHCPv612問
3:フラグメンテーション、Path MTU Discovery、マルチキャスト第9章 IPフラグメンテーション 第10章 Path MTU discovery 第11章 IPv6マルチキャスト4問
4:その他第13章 IPv6におけるマルチアドレスとマルチプレフィックス 第14章 IPv6とセキュリティ 第16章 DNSの基礎とIPv6対応 第17章 DNSによるデュアルスタック環境の実現と運用 第21章 IPv4/IPv6共存技術の分類 第22章 トンネル技術 第23章 IPv4/IPv6変換技術 第24章 IPv4/IPv6共存技術の運用形態 第25章 プロキシ方式8問
  計40問

※各章の詳細は以下をご覧ください。

ロゴマーク:

■例題

問1:Router Solicitationに対する応答ではなく、ルータから定期的に送信されるRouter Advertisementの宛先はどれか

1. fe80::1
2. 2001:db8::1
3. ff02::1
4. 64:ff9b::1

正解:3

問2:IPv6に関する記述のうち、適切なものを1つ選択せよ

1. IPv6ではIPsecの利用が必須となっているため、IPv4と比べて通信路での盗聴が困難である

2. IPv6ヘッダは40オクテットの固定長である

3. IPv6ヘッダに含まれるチェックサムは、パケットがルータを転送される度に計算され更新される

4. 3ffe::/16はマルチキャストアドレスである

正解:2

小川晃通氏による本例題の解説動画が以下に掲載されています。

■主教材プレゼント

主教材である「プロフェッショナルIPv6第二版」は電子版を無料で利用できますが、製本された書籍は5500円で購入できます。そこで、SNSで受験宣言された方を対象に先着100名様に贈呈させていただきます。

詳細とお申し込みは以下をご覧ください。
https://network-engineer.jp/ipv6basiccamp/

■合格体験記の景品

合格体験記に応募された方には以下のTシャツを贈呈します。

■小川晃通氏プロフィール

慶應義塾大学にて博士(政策・メディア)取得。各種TCP/IP解説書執筆。 『プロフェッショナルIPv6』『インターネットのカタチ』『マスタリング TCP/IP OpenFlow 編』(オーム社)、『アカマイ 知られざるインターネットの巨人』(KADOKAWAメディアファクトリー)、『ポートとソケットがわかればインターネットがわかる』(技術評論社)、『Linuxネットワークプログラミング』(SBクリエイティブ)、『徹底解説v6プラス』(ラムダノート)の著者/共著者。IETFでの標準化への参加経験あり。RFC 3189、RFC 3190の共同著者。

■日本ネットワーク技術者協会について

ネットワーク製品および各種ネットワーク製品の設定・運用技術習得者に対する検定試験事業を行い、ネットワーク製品および各種ネットワーク製品を通じたITネットワークの社会教育および振興の推進に貢献することを目的として設立しました。

https://network-engineer.jp/

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