こんにちは、穂苅智哉と申します。
このコラムでは、IPv6についての最新情報や IPv6検定基礎試験に関する内容を取り上げていきます。
今回は、IPv6の市場規模の拡大とそれに関連するインフラ系のエンジニアの需要について取り上げていきます。
IPv6の市場規模と将来の動向
Research Nester Inc.の市場調査データを見ると、IPv6の市場規模が2035年末までに7,387億米ドルに達すると予測がされています。2022年時点でのIPv6の業界規模が300億米ドル超ということですので、2023年から2035年までに30.6%のCAGRで成長していくということです。
ちなみに、CAGR(Compound Avetrage Growth Rate)は年平均成長率で、複数年の成長率から1年あたりの幾何平均を出したものです。
300億米ドルが7,387億米ドルまで市場が拡大していくというのはすごいですね。2022年から2035年の2つで見ると、市場規模は20倍超となることが分かります。
この理由の1つとしては、世界中で増えているスマートフォンに代表されるモバイルデバイスの普及があり、2025年までに180億台を超えるモバイルデバイスが使われるようになるためIPv6が求められてきています。
参考: IPv6市場調査 – Research Nester Inc.
日本を見ても政府がIPv6の展開や導入を推進しており、Googleが出しているIPv6の統計データによると、日本のIPv6普及率は49.7%とほぼ半分まで来ています。普及は右肩上がりで増えている状況です。
IPv6 は従来のIPv4で発生しているIPアドレス数の枯渇問題が解消でき、今後も増え続けるインターネット利用者に対応することができるため、増加することは必然なものと言えます。また、IPsecの標準化によるセキュリティ改善、マルチキャストで大量のデータの送信が用意になる、IPv6を利用する際に利用するインターネットの接続方式のIPoEによって通信速度も高速化される、といった多くのメリットもありますので興味のある方はぜひ調べてみてはいかがでしょうか。
インフラ系のエンジニアの皆さんは、IPv6に関する知識や情報のキャッチアップもされていることと思います。今後もIPv6の利用が増えていく中では、エンジニアの知識や経験があることが社会や企業でますます求められていくでしょう。知識のキャッチアップや基礎知識の確認を体系的に行いながら自分の能力を高めていくために「IPv6基礎検定」という資格試験があります。
IPv6の専門知識の取得を評価できる、「IPv6基礎検定」
IPv6の普及が進む中で、IPv6を理解している技術者の高い需要を反映し「IPv6基礎検定」ができました。これは、インフラやIPv6の基礎が理解できているのかを試すための試験で、初級ネットワークエンジニア、ネットワークの運用管理を行う方を主な対象としています。ご自身の能力を確かめる場としてちょうどいいと思いますので、ご活用してみてください。
ご興味のある方は、ぜひこちらのページもご覧ください。
IPv6検定では、合格体験記を合格者の方に頂いております。これから試験を受験されたいと思っている方はぜひ参考にしてみてください。